高知大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
高知大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科

教授挨拶

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2024年9月1日より講座名称が高知大学医学部耳鼻咽喉科学から耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座に改称され、同日付けで教授を拝命いたしました。           

本講座は、1981年4月に初代教授・本庄巌先生により高知医科大学耳鼻咽喉科学講座として開講され、第2代教授・齋藤春雄先生、第3代教授・竹田泰三先生が就任されました。2003年に高知大学との統合に伴い、高知大学医学部耳鼻咽喉科学講座となり、第4代教授・兵頭政光先生が就任されました。私は第5代として着任させていただき、同時に高知大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座に改称されました。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域は人間が通常の日常生活を営む上で欠かせない重要な機能を司る部位であり、これらの障害は生活の質の低下に直結します。耳、鼻などの感覚器疾患、音声、嚥下などの機能障害に加えて、昨今、頭頸部領域に発生する腫瘍性疾患に対する診断、治療の重要性、専門性が高まっております。

私はこれまで、根治と機能温存の両立を目指した頭頸部癌診療について薫陶を受けました。多くの診療科や多職種の先生方にご支援を頂きながら、包括的な診断・治療を実践していきたいと思います。

一方、世界に類を見ない高齢化社会を迎えたわが国では、認知症予防のための難聴対策や、加齢に伴う嚥下障害への対応が喫緊の課題となっています。難聴については、補聴器装用率を高めるための啓蒙活動や難聴者への人工内耳への取り組みを推進し、音声・嚥下障害の診療に関しては、これまでの教室の伝統を発展させていくことで、耳鼻咽喉科頭頸部外科が扱う幅広し疾患に対応可能な教室を作り上げていきたいと思います。また神甲会隈病院に勤務させていただいた経験を生かして県内の甲状腺癌診療につきましても精力的に行ってまいりたいと考えております。

研究面では、甲状腺腫瘍の分子生物学的スクリーニングシステム開発、唾液腺癌に関するバイオマーカー創出という研究課題に取り組んでまいりました。現在も医工連繋として甲状腺腫瘍の革新的診断技術の確立に関する研究に取り組んでおります。

臨床における問題点からアイデアを想起し研究活動に取り組んでいける体制を構築していきます。

多くの医学生や研修医の先生方に仲間に加わっていただき、一致団結して県内の医療、教育、研究に貢献できるようことを目標に努力いたします。そして、独創性とオリジナリティにあふれた医療技術を高知から全国へ発信できるように日々精進してまいります。今後共、ご指導・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

手島 直則

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